日本系サケの回遊経路
浦和 (2000) による日本系サケの主要な回遊経路の推定図
サケのプロファイル-SALMON情報より
回帰サケの行動様式-SALMON情報より
サケは地磁気を使って川に帰る-「北の海から」へのリンク
母川回帰の精度-SALMON情報より
海洋におけるサケの餌-SALMON情報より
2018サケ会議 in 旭川 資料:上川アイヌとサケ
回遊にともなう生理的変化と情報分子
冬のアラスカ湾に始まる日本系シロザケの母川回帰は神経系と内分泌系の情報分子によって制御されている.概略については,上記表題をクリックしてこの図にリンクしている解説を,詳細は下記の参考文献を見て欲しい.
淡水魚と海水魚の浸透圧調節機構
サケ類の幼・稚魚は淡水中に生息するが,やがて川を降り海水中で成長・成熟し,母川すなわち淡水中に回帰して子孫を残す.淡水中では余分な水分が体内に流入する一方で,必要な塩分が体外に流出するので,体液浸透圧が低下する.そこで多量の低張尿を排出するとともに塩分を取り込んで体液浸透圧の恒常性を保つ.海水中では,逆に水分が失われるので海水を飲み,鰓などから塩分を排出して,体液浸透圧を維持している.(魚類の浸透圧調節については金子
(2015) に詳しい)
参考文献:
小沼 健・安東宏徳・浦野明央: 産卵回遊の分子内分泌学的基盤. 海洋と生物 28(1): 31-41 (2006)
伴 真俊・安東宏徳・浦野明央: サケ類の回遊と浸透圧調節. 阿部周一 編,サケ学入門 pp 83-98 (2009)
安東宏徳 浦野明央 共編: ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ VI 回遊・渡り. 裳華房 (2016)
金子豊二: キンギョはなぜ海がきらいなのか? 恒星社厚生閣 (2015)